1987年12月29日(火) カンニャークマリへ

灯台の上からの眺望
灯台の上からの眺望

 インド最南端カンニャークマリに到着。周りをベンガル湾、インド洋、アラビア海に囲まれた岬の突端の一角に立つ。ここがこの広いインドの最先端かと、しみじみ山頂に立つ感慨である。波は荒く岩をたたきつけ飛沫をあげている。

 

 コーチンのエルナクラムから案内所の人に午前8時前に出る特急バスを教えてもらい、5時間ほどでトリバンドラムまで走る。かなりのスピードで南へひた走り、水郷をゆっくり見るという訳にはいかなかったが、窓を走る風景を見ながら午後1時ごろトリバンドラムにつく。

 

 近くの駅に行くと正午の列車が遅れて13:15に入ってくるという。切符売り場は大勢ならんでおり、列車がいつ来てもおかしくないので、今までの経験から切符なしで乗り込んだのだが、やはり神は見逃してくれなかったみたい。まじめな車掌は規則どおりエルナクラムからの料金60ルピーを請求。あなたが正しいので仕方ない…。あわよくば無賃乗車はあえなく余分な出費となってしまう。

 

 しかし、どちらにせよ並んでチケットを買っていては列車に乗れなかったことも事実なのです。そんなわけでカンニャークマリに着いたのは意外に早く午後4時前。暗くなるまで充分時間がありホテル捜し。最初に行ったところはダブルの暗い部屋で100ルピーと言われてやめるが、それ以降10件以上回ってすべてFULL。カンニャークマリは観光シーズンで部屋代も3倍近くなっているみたい。

 

 結局、ヒンズー寺院前のバザールの中にホテルがあるのを見つけ聞いてみると、幸運にも35ルピーでシングルのバス付きを確保できる。まあ納得できるところだが、ホテルにひとり余計なことをして何かを欲しがる男がいる。シャツでもやっていいかと思っていたがその後、夜の11時頃ドアをノックするのでやるのは止めた。

 

お勧めのスポット
お勧めのスポット

 荷物をおき近くでマサラドーサを食べる。そこでイギリス人のポールなる人が、自分はヨガをやっていると少し話をする。寺院の裏から岬の突端へ行き、日の沈むのをまつ。その間インド人のテレビ局で働いている4人連れと話をし、ブバネシュワール・プーリー・コナーラクを勧め地図までかいてくれる。仏教寺院があるという。

 

 

 日が沈んだあと水本君という大学を休学中の若者と会い、一度新しいバスターミナルまで行き、その後一緒にベジタリアンミールを食べ部屋で話したりする。夜10時過ぎに部屋を出て店でコーヒーを飲んでいると、かなり日本語のうまいケラダというインド人が話しかけてくる。かつて日本に恋人がいて神戸に行っていたという。今は彼女の写真を大事に持ち少々さびしそう。だがカンニャークマリが生まれた場所で、たくさん友達がいるからハッピーだと言う。

 

 明日の朝は、日の出を見に6時に再び岬へ立つ。