1987年12月15日(火) ボンベイ(ムンバイ)へ

 インドの西の玄関ボンベイへ到着。窓からは夜の海と船のエンジンの音。

 

 朝5時過ぎにアウランガバードのホテルを出て駅へ。しかし、6:10発のアジャンタExp.は3時間遅れ。デリー~ボンベイ間は3時間遅れが常識のようである。

 

 アウランガバードからマンマッドまで遅れた列車でつくと、接続の列車もやはり4時間遅れとうまく「接続」。一日かけて夜の9時ごろボンベイのヴィクトリア・ターミナル駅へ着く。ここは鉄道の終点の駅で故郷の門司港駅のプラットホームを歩いているような感じ。規模と人の数はまったく異なるが。

 

 ホテルはタージマハル・ホテル近くのサルベーション・アーミーまで行ってみようと、声をかけてきたタクシードライバーと運賃の交渉。20ルピーと言われて無視。15ルピーまで下げてきたが、かまわず自分でタクシーを捜す。

 

 結局年配のドライバーのタクシーで5ルピーを払いプリンス・オブ・ウェルズ博物館まで来てサルベーション・アーミーに行くが、どうやら満員。とうとう若い客引きのすすめるインデアン・ゲストハウスという、ビルのワンフロアーをベニアで仕切ったホテルのダブルで100ルピーの部屋。

 

 ボンベイのホテル事情はかくの如きである。連れてこられたぶん割り増しもあるだろうが、もう少し出せば立派なバス付きの一室をとれそうなもの。今日のところはここで寝て、明日の午前中に居心地のよさそうなところを探そう。とはいうもののここにも西洋人のツーリストが何人かおり、そう簡単にいい所が見つかるかは怪しい。

 

 一日かたい椅子の列車にゆられ、少々体のふしぶしが痛い。このホテルの近くのレストランで夕食をとったが、フィッシュ・ビリヤーニ(炊き込みご飯)は値段も安くなかなかおいしかった。

 

タージマハルホテル
タージマハルホテル