1988年1月15日(金) 最終地カルカッタ(コルカタ)へ

カルカッタ映画館画像検索より
カルカッタ映画館画像検索より

 昨晩は21:00に外灯の下でサトスと会いサイクル・リクシャー3ルピーで駅まで。欲しいジーンズのウェストは30インチというが、今考えると少々大きいような気がする。列車の席まで1度行って確認し、再び荷物を持ってプラットホームで出発まで時間を過ごす。再々荷物には気をつけるようにと言う。

 

 出発時間がせまり席について、そこで彼と別れる。同席はインドの家族連れで、きれいな顔をした年配の女性もいる。定刻通り列車は動き出し、1番上のベッドにシーツを敷いて横になる。そしてジャンパーを枕にしようと思って初めて「それ」が無いのに気付く。リクシャーに乗って駅に来るまではバッグにくくってあったのを見ているが、それ以後は定かでない。落としたのか、荷物を置いてトイレへ行ったわずかの間に盗られたのか分からない。

 

 しかし1番上のベッドに置き、回りには乗客がいたのだから、その間に盗られたとは思えない。かなり汚れてきていたし、まあ余り気にしない。今頃インドのプーリーの街で風を切って歩いていることであろう。でも上着が無くなったので日本の成田空港に着くまでにセーターかショールか何か防寒具がないと、今は半袖のシャツが4枚あるのみで、どれもかなり破れてきてしまった。

 

 

 カルカッタのハウラ―の駅へは朝の8時過ぎに到着。タクシー乗り場を通り過ぎ、丁度サダル方面へ行くミニバスを見つけ乗り込み見なれた中心街へ。カルカッタは2度目だから迷うこともない。9時前にホテル・パラゴンへ着きティーとケーキの小さいのを食べ10時まで過ごす。前回よりもツーリストが多い感じ。1階のドミトリーのベッドを15ルピーでもらい荷物を置き、エアーインディアへ行ってリコンファメ―ション(予約再確認)。

 

 カトマンズーで取った予約はバンコクへの便らしく19日の20:20発の成田行きの便を取ってくれる。特に問題なし。あとはここで5日間、19日の夕方までゆっくりするだけ。エアーインディアからシティーバンクへ行き50ドルのチェックを両替。そして昼食はチャイニーズ・レストランでフーヨーとベジタブル・フライライス。

 

 ニューマーケットをのぞきに行く途中、指がむず痒く包帯の中をのぞいてみると、また化膿が広がっている。薬局をみつけて中に入り聞いてみると、医者へ行けと場所を教えてくれる。K.K.カーンという医者に処方箋を書いてもらって錠剤と塗り薬と包帯を買う。どうやら念じるだけでは良くならなかったようだ。ホテルへ1度戻りシャワーを浴び、薬を塗って包帯を変える。3時からは洋画館へ同室の人と「エイリアン」を見に行く。

 

 久しぶりの映画にインドの映画館にいることを忘れてエキサイトする。途中の休憩タイムや音声が途切れたりした時はインドらしかったが。映画の後ハンバーガーなど食べながら雑談。黒木君は大学を休学中でボンベイ(ムンバイ)に入り、日蓮宗のお坊さんと妙法寺などに泊まりながら仏蹟をまわったという。なかなかユニークなインドの旅をしている。夕食は彼と一緒にリットン・ホテルのチャイニーズ・レストランでとる。

 

 このドミトリーの部屋にいるフランス人のおばあちゃんは素敵な女性で、何かと他人に気をかけ親切に面倒をみてくれる。指のケガも気にしてくれ、綿に消毒液をしませて包帯を巻いてくれる。マザーテレサの施設に行っているようだ。

 

 今夜は早めに寝て、明日は市内にある日本山妙法寺に行ってみよう。