1987年12月14日(月) エローラへ

 朝8時ぐらいの起床。少し疲れているみたいだった。朝食はホテルのレストランでトーストにバターとジャム、プレーンオムレツとネスカフェのポット。やはり朝はこういう方がいいみたいだ。

 

 観光バスを使うのも1日で見て回るにはいいかも知れないが、やはり一人でゆっくりした時間をもちたいので、エローラ行きのバスを捜す。はじめ駅まで歩いて行き明日の列車の時間を確認してから駅前のバススタンドへ。そこにいたインドの青年に聞くと、セントラル・バススタンドへここからバスで行った方がいいと言う。 

 

 結局ホテルの方へ戻ることになるが、75パイサでセントラル・バススタンドへ。そこで30分ほど待ちエローラ行きのローカルバスに乗る。ちょうど窓ぎわの人が降り、そこへ座らせてもらう。隣のインド人2人もエローラを見に行くという。

 

デカン高原
デカン高原

 バスはデカン高原の澄みきった青い空の下を快適に走って、すばらしい眺めを展開してくれる。どんどん「こころ」が澄みきってゆくのを覚える。何やら言葉で表現できない感じである。

 

 やがてバスは1時間後、エローラに到着。第一窟の方へ歩いてゆくと、昨日アジャンタで見かけたインド人の男性に会う。「1人で来ているのか?」と便利な観光バスとガイドのことを説明してくれたり、このエローラの簡単な説明をしてくれたりする。そして自分たちと一緒に回るようにすすめてくれるが、丁重に辞退して第一窟へ。

 

 このエローラは仏教寺院・ヒンズー教寺院・ジャイナ教寺院と順に並んでいる。中央にある第十六窟が最大の規模で岩山を上から掘り出してヒンズーの神々の寺院になっている。ここにいるガイドの人が少し説明をしてくれ、暗いのでコブラなどに気をつけるように注意してくれる。そんなことを聞いていなければ、真っ暗な本尊の裏まで入って行きかねなかったなどと思う。

 

ノートにスケッチ
ノートにスケッチ

 1200年程前に学僧が仏教の講義を受けたという席に座って入口に溢れる光を見た時、イメージが浮かびスケッチを始める。入口から階段を降りて師と学僧たちが今にも入ってきそうな感じである。2列の席に座ったあたりに窪みがあり、長い時の経過を感じさせる。

 

 仏教寺院の座禅を組んだ静かな瞑想のブッダの像にくらべ、第十六窟のヒンズーの神々はそれぞれ躍動的で、強烈なエネルギーをあらわしている。岩山を掘り出しこんなに多くの寺院と像をつくりあげた人々の営みを、一人の頭の中で理解できるものではない。

 

 第十六窟をみて最後にし、バススタンド近くの店で昼食をとる。チベットの僧2人がやって来て少年僧たちへの寄付をたのまれ、50ルピーとボールペン5本を出す。福岡の中村上人から頂いた餞別を考えると、もっと出してもと思ったが、この場では「常識」の範囲内にとどめる。それでもお店のオヤジさんは驚いている様子であった。

 

 1時間ほどバスを待つがどのバスも止まらずに行ってしまう。トラックに乗り込む人もいる。並木道の緑や青い空を見ていると、待つのも苦にならない。まわりを小さな子供が歩きまわる。そのうち近くの若者やおやじさんが10人程で殴ったり蹴飛ばしたりして、たいして激しくないケンカを始める。そんなのどかな昼下がりのひとときが過ぎてゆく。

 

道端のレストラン画像検索より
道端のレストラン画像検索より

 結局、親切なオートリクシャーのドライバーが助手席に乗せてくれ、先客の西洋人夫婦に10ルピーを払うかたちで便乗させてもらいアウランガバードまで戻ってくる。NO.250のドライバーは、日本人が本当に好きみたいだ。ホテル近くでチャーイを半分ご馳走になりホテルへ。シャワーを浴びてから夕陽の沈むオレンジの空と深く青い夜空を眺める。今日という素晴らしい一日。

 

 夕食はトマトスープとパニール・パーラク(ほうれん草とチーズのカレー)そしてベジタブル・プラオ(焼きめし)、最後にミルクの濃いチャーイを摂る。栄養満点でおいしい食事であった。アジャンタ、エローラそしてアウランガバードはとても印象に残りそうだ。

 

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