1988年1月10日(日) コナーラク2日目

庭の立木
庭の立木

 ここへ来て2日目、朝はホテルに前の食堂へ行きプーリーとチャーイ。スプーンをつけてくれる。プーリーにおかずのイモカレーを挟んで食べる。今日は日曜日で朝から観光バスが次々とやって来ては人がドッと降りてくる。そして次々と寺院の方へ入ってゆく。寺院へは今日は行かないことにし、ホテルの庭に面したベンチに座り、この庭でポツンと立ち腰をひねり均整のとれた美しい体で流し眼を送っている「木」をスケッチする。

 

 その後、3キロ離れているビーチまで20ルピーで自転車を借りる程の距離でもないので歩き出す。南の方へ、木立に挟まれた一本道。途中に民家はなく砂地に林となっている。少し歩くとズーと先にビーチらしき光と青い空がかすかに見える。片道30分位。歩くのに丁度よいくらいであった。

 

 着くと魚の市場らしき所があり、かなり大物が籠にびっしり入っている。この漁村は大きく漁も盛んなようである。砂浜にポツリと小さなヒンズー寺院がある。たどり着いて2ルピーでヤシの実を1つ買い、喉の渇きをいやしその実を割ってもらう。器用に斧で2つに割り内側の実をはずして片方に盛り、ついでにスプーンの代用品まで作ってくれる。白くてツルツルした実でほんのり甘く、初めてのフレッシュ・ココナッツはなかなか美味しい。

  

 ビーチではインド人が海水浴。しかしこの一角だけで広いビーチに観光客はあまりいない。漁村の方はかなり賑わっているようだ。小舟が沖から次々と戻って来る。シャツを脱いで日に焼いていると2人のインド人がやって来る。ブバネシュワールで保険会社のタイピストをしているという。日本へは三井生命へテレックスを打つらしい。手紙をくれとアドレスを書いてゆく。

 

 小さなイモ天とチャーイをとってから、再び来た道をもどるべく歩き出す。午後2時近くなり食堂でダルスープとライスのヘルシーフード。量はけっこうある。そしてコナーラクのガイドブックを5ルピー50パイサで買う。40ページ程あり、ホテルのベンチに座りゆっくり読んで午後を過ごす。

 

 暗くなりかけた夕方から昨日と同じように停電。いつもこの時間はラッシュアワーならぬ停電アワーらしい。真っ暗な外へ出ると、星が溢れ、星座もうもれてしまいそうである。

 

コナーラクのビーチ
コナーラクのビーチ