1987年12月10日(金) サンチ―へ

 今日は長い1日であった。サンチ―は「遠い」場所だけに行く価値がありそうである。

 

 サンセットビューホテルで前の晩ドミトリーの3人に別れの挨拶をして、今朝は4時半に起床。ホテルの番犬2匹に背後から背中にハイタッチで見送られてバススタンドへ。5時半を少し過ぎて出発。途中の休憩でサモサやバナナを食べ、甘いお菓子などごちそうになる。2ルピーで6本のバナナに喜んでいると、インド人がそれは古いと教えてくれる。しかし、黄色いバナナの方が食べなれてはいるのだけれど。他のツーリストを見るとみんな黄色くて「古い」バナナを買わされているようだ。

 

 バスはジャンシ―に午前10時過ぎに着き、11時過ぎの列車を調べると1・3・5の注意書き。つまり月・水・金のみ走る列車であった。駅で昼食にターリーのランチをとって食を満たし待つこと5時間、窓から人があふれそうになって列車が入ってくる。なんとか乗り込み、ちゃんと席を確保してしまうところは我ながらすばらしい。これも今思えば場所をつめて貰ったのかも。

 

 4時間走って列車はサンチ―に9キロ手前のヴィディシャーへ着く。駅を出て人の流れにそって歩くうちにバススタンドと叫びながら走るタンガ(馬車)に乗る。この男が食わせ者で、バススタンドへ着くなり”Non bus only TANGA.” しかし、タンガで夜道を9キロも走って行くのは心もとないので駅まで戻る。

 

 ホテルは見当たらず駅の待合室に寝るつもりで軽く夕食を買い、駅前のテントを使ってやっている舞台をみる。ここのスナックはかなり辛く、再びチャイを飲みに駅に戻りタイムテーブルを見てみると21:27発でボパールまで行く列車をみつける。バスは明朝9時からというし待合室は暗くて臭いが強いので、ボパールでホテルを取った方がよいと思い、再び満員列車に乗り込み1時間弱でボパールへ。途中サンチ―を通り過ぎるわけである。

 

 ボパールへ着くと、ここは大きな駅。まずリタイヤリングルームを聞くとFULL。駅を出て5・6軒ホテルを訪ねるがどこも断られる。何やらスッキリしないが、まあ余り気にせずに駅へ戻り、2等のウェイティングルームのベンチでノートを書いている。時間は夜の11時半を回り、今日1日いろいろ動き回ったり予定を変更したりで、今までのうちthe longest dayとなった。