1987年12月27日(日) コーチンへ

 朝に快腸、お腹の調子も上々と思うも束の間、夜はピーピー。インドの旅でお腹をこわさないのは、飲まず食わずで過ごす以外に不可能なようである。大体いつも何か思い当たる節があるものだ。

 

 今日は朝からバスで南へ下って来た。朝8時頃ウーティをでたバスは、肌寒い標高2,400メートルの山の上から雲の下へ一気に下ってゆく。だんだん暖かくなり、ついに暑さにうだるようになる。山を下って海岸近くのカリカットのバススタンドへ到着。まだ午後2時すぎで15:40にコーチン方面へのバスがあるのを確認し、軽く昼を食べたあとバスを待つ。

 

コーチン画像検索より
コーチン画像検索より

 コーチンのエルナクラム行きのボードをつけたバスが入ってくるなり、人が入口へ殺到。窓から荷物を席におく人間もいる。まあ、押し合いながら何とか正当に自分の席を確保し、満員のバスは走りだす。北インドに比べ道はかなり良く、バスは60キロ近いスピードを出しつつ一路南へ。みわたす限りココナッツの木々でおおわれ南国情緒にひたる。

 

 時計のカレンダーは12月最後の日曜日。会社員の営業の頃を懐かしく思い出し、今日あたり最後の納品の注文などもらったりしていたのをつい先日のように思う。師走のこの頃の忙しさが、正月を控え楽しかったような気がする。

 

コーチン・バスターミナル画像検索より
コーチン・バスターミナル画像検索より

 5時間ほど走って夜の9時前にコーチン・エルナクラム地区のバスターミナルに到着。ターミナル近くのホテル・ルシアのシングル28ルピーに入る。安い割に部屋はきれいで、ソープやタオルそれにラジオなど付いている。ホテルのレストランでチキンジンジャーとエッグ・フライライスそれにポット・コーヒーをオーダーし、たっぷり夕食をとり、洗濯と3日ぶりのシャワーを浴びスッキリ。

 

 25日の夜行、26・27日とバスを乗り継ぎかなり南へ下って来た。ここから目的地カニャークマリ(コモリン岬)まで300キロ以内。一日の移動範囲に入る。明日はボートでコーチンの海岸めぐりをして、29日に出来ればインド最南端までたどり着こう。