⑧一大事因縁(その参)

 令和4年9月9日、門司港の母が満94歳と10ヶ月で今生に別れを告げた。一昨年より危篤と恢復を繰り返しながら、二人の兄の家族の手厚い看護を受けながら今年の夏を超えた。3月に浜田から広島の長女を連れて面会に行った時は「95歳までは大丈夫よ」と言っていた。9月に入り食べ物と水を受け付けなくなり、口に水分を含ませるだけとなって最期の時を迎えたと悟った。9月6日に面会に行き、会話は出来ないが固まった細い手をさすり、肩を揉むと気持ちよさそうに目を閉じていた。3日後の9日の夜、長兄から電話で臨終の報を受けた次第である。

 

 10日の通夜の法要には間に合わなかったが、大雄寺の本堂に静かに眠る棺の前で夫婦と長男と3人で通夜のお経を読み、11日午後からの葬儀、出棺に火葬、収骨、野辺帰り初七日と滞りなく済ませ、夜の11時過ぎに浜田に帰宅をした。収骨の際にひとかけらのオデコの遺骨を持参したお守り袋に頂いた。今度インドに行くときに一緒に行くつもりである。