1987年12月にインドのアジャンタ・エローラ石窟寺院群を一人リュックを背負って訪れた
あれから34年が経ちお寺の住職としてお経を読む時にここに座った自分をイメージする
自然とお経に力が入り読経の声がひときわ響く気がするのである
西インドのアジャンタ・エローラは釈尊亡き後に数百年に亘って岩山を削って造られた遺跡だ
ただただそのエネルギーと情熱に感服するばかりである
堂内の石を削った席の窪みに座って光の差し込む入口を見てノートにスケッチした
まさにこの地で出家比丘による上座部仏教と在家菩薩衆による大乗仏教の統合がなされ
釈尊の教えの最終章である法華経が編纂されたのではないかと勝手に推測している
だから法華経にはこの経を「受持・読・誦・解説・書写」せよと何度も訴えているのである