㉚一大事因縁(その六)

           悟りの花は何処に咲く 

                     迷いの池の中に咲く

 

 人生は迷いの池である。ものごころついてから、勉強・進学・就職・恋愛・結婚など迷いに迷って会社を辞めたのが30歳。インド放浪から僧侶の道でリスタート。それから早や39年が経ち、来年は古稀の70歳で住職交代が近づいた。お寺の三男として生まれてから今日までが一本に繋がっているのは至極当然である。そして、これから何処へ向かってゆくのか。 お寺の院首として静かに隠居するには少し早すぎる。

 

 30歳で大本山に修行に入った年に、海外から日本の大学に編入された方とご縁ができた。そして修行の2年目の貴重な休みに、その方のアメリカのお寺を訪問する計画を立てていたのであるが、7月30日の突然の師父の遷化で断念をした経緯がある。そして今そのお寺のメンバーから、住職を交代したらアメリカに常駐するように要請されている。

 

 誠に不思議な一大事因縁である。日本の田舎の一寺院が、仏教界や宗門とは関係なく海外寺院を存続させ、法華経の教えと南無妙法蓮華経のお題目の信仰を世界に伝える役目を担うのである。英語に自信がなく、迷いがないわけではないが、これから2年間の猶予があるので、仏教のこと・法華経の教え・そして日蓮聖人のお題目の信仰を易しい英語で伝えられるように準備しようと心に決めた次第である。合掌